LIFE(科学的介護情報システム)は、介護事業所が利用者の状態やケアの内容を提出し、集計・フィードバックを受けてケアの質を改善するための国の情報システムです。介護情報基盤と同じシステムではありませんが、LIFE情報の一部は介護情報基盤で共有・活用される情報領域として位置付けられています。
この記事の結論
- LIFEは状態・ケア情報の提出とフィードバックでPDCAを回す仕組み
- 提出はLIFE関連加算の算定要件になる場合があり、加算ごとに対象項目と期限が異なる
- 介護情報基盤はより広い情報共有基盤で、LIFEはその情報領域・接続元の一つ
- 2026年5月11日から国保中央会運用LIFEが始まり、既存利用事業所は移行作業が必要
- 移行未完了の事業所は2026年7月31日までに作業を完了し、提出先と問い合わせ先を確認する
LIFE(科学的介護情報システム)とは
LIFEは、介護サービスの利用者の状態や、事業所が行ったケアの計画・内容を提出し、利用者単位または事業所・施設単位で分析したフィードバックを受け取る仕組みです。集めたデータを提出して終わりにせず、評価結果をケアの見直しに活用することが科学的介護の基本です。
| 項目 | LIFEの位置付け |
|---|---|
| 正式名称 | 科学的介護情報システム(Long-term care Information system For Evidence) |
| 入力する情報 | 利用者の基本情報、心身の状態、栄養・口腔、認知症、ケアや計画に関する情報など |
| 得られるもの | 提出データを集計した利用者・事業所向けのフィードバック |
| 活用目的 | 評価、ケア計画の見直し、サービスの質向上 |
| 加算との関係 | 科学的介護推進体制加算など、LIFEへの情報提出と活用が要件に含まれる加算がある |
LIFE・科学的介護・LIFE関連加算の違い
3つの言葉は同じ意味ではありません。LIFEは情報を提出・分析するシステム、科学的介護はデータと現場の観察を使ってケアを見直す考え方、LIFE関連加算は所定の要件を満たした場合に介護報酬として評価される仕組みです。LIFEへログインしただけ、またはCSVを送信しただけで加算を算定できるわけではありません。
| 用語 | 何を指すか | 事業所が確認すること |
|---|---|---|
| LIFE | 利用者情報・様式情報の提出とフィードバックを行う国のシステム | 利用登録、認証、入力項目、提出期限、提出結果 |
| 科学的介護 | データ、本人の意向、観察、多職種の判断を組み合わせてケアを改善する考え方 | 評価、仮説、ケア変更、再評価を記録できているか |
| LIFE関連加算 | LIFEへの提出・活用などを要件に含む個別の介護報酬 | 対象サービス、算定要件、単位数、頻度、届出 |
介護情報基盤との関係
介護情報基盤は、自治体・利用者・介護事業所・医療機関などが介護保険資格、認定、ケアプラン、住宅改修、LIFE情報の一部などを電子的に閲覧・共有するための広い基盤です。一方、LIFEは事業所が状態・ケア情報を提出し、フィードバックを受けるシステムです。LIFEを使ったから介護情報基盤の手続きが完了する、または介護情報基盤だけでLIFE関連加算を算定できる、という意味ではありません。
| 比較項目 | LIFE | 介護情報基盤 |
|---|---|---|
| 中心となる役割 | 状態・ケアデータの提出とフィードバック | 介護情報を関係者間で共有・閲覧 |
| 主な利用者 | 介護施設・事業所 | 自治体、利用者、介護事業所、医療機関など |
| 加算 | LIFE関連加算の提出要件と関係 | 基盤の利用自体が加算を自動付与するものではない |
| 接続関係 | LIFEで提出・分析する | LIFE情報の一部を共有対象として扱う |
「LIFE=介護情報基盤」ではありません
2つは目的と利用画面が異なります。LIFE関連の提出・フィードバックはLIFEの公式案内で確認し、介護情報基盤の端末・証明書・利用開始時期は介護情報基盤ポータルと自治体の案内で確認します。
事業所では何に使う?
利用者の状態を定期的に評価する
サービスの種類と加算に応じて、ADL、栄養・口腔、認知症、基本情報などを所定の様式で評価します。評価時点を記録し、前回からの変化がわかるようにします。
フィードバックをケアに反映する
フィードバックは、事業所の傾向や利用者の状態を把握し、施設サービス計画やケアの方法を見直す材料にします。画面を確認した日時、検討した内容、計画を変更した理由を記録しておくと、提出と活用の流れが説明しやすくなります。
介護ソフトからの提出を整える
介護記録ソフトのLIFE対応やCSV連携を利用できる場合があります。対象項目、出力・取込方法、ソフトの対応バージョンを確認し、LIFE画面への直接入力とどちらが安全かを事業所の運用に合わせて決めます。
2026年の運用移管と期限
2026年5月11日:国保中央会運用LIFEを開始
厚生労働省から公益社団法人国民健康保険中央会へ運営主体が移管されました。
2026年7月31日:既存利用事業所の移行期限
電子証明書、厚労省運用LIFEからのデータ移行、利用者情報の再登録を完了します。
2026年8月1日以降:未移行の場合は提出不可
移行が完了していない事業所は、7月分以降のLIFE提出が必要な加算の要件を満たせなくなります。
2026年9月1日:厚労省運用LIFEを停止予定
7月2日付の厚生労働省事務連絡で示された予定です。最新案内で変更の有無を確認します。

加算を続ける事業所は移行を後回しにしない
移行作業には電子証明書の準備と利用者情報の再登録が含まれます。7月分の様式情報は8月10日までに国保中央会運用LIFEへ提出する必要があるため、担当者と期限を先に決めてください。
導入・運用のチェックリスト
LIFE運用で確認する項目
LIFEを導入検討からケア改善へつなげる
LIFEはデータを提出するだけの制度ではなく、評価・提出・フィードバック・ケアへの反映を繰り返すための仕組みです。まず算定する加算と対象サービスを確認し、利用者の評価者、入力担当、提出担当、フィードバックを会議で扱う責任者を分けます。介護情報基盤との連携は別の利用準備が必要になるため、公式案内上の対象データと運用時期を分けて記録します。
LIFE運用を始める前の確認
まとめ
LIFEは「提出して終わり」にしない
LIFEは状態・ケア情報の提出とフィードバックを使って、ケアの質を継続的に見直す仕組みです。加算の算定要件はサービス別に異なるため、科学的介護推進体制加算の算定要件・単位数・提出頻度を確認してください。介護情報基盤との違いは介護情報基盤とはで整理しています。
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