介護情報基盤で使う電子証明書は、介護保険資格確認等WEBサービスへ接続する事業所と端末が正しいことを確認するための仕組みです。介護事業所の担当者が認証技術の仕組みまで理解する必要はありません。最初に電子請求受付システムで発行履歴を確認し、使う証明書、設定する端末、有効期限、管理担当者を決めることが実務上のポイントです。
この記事の結論
- 証明書を選ぶ前に、電子請求受付システムで介護保険証明書の発行履歴を確認する
- 発行履歴がある場合は、発行済みの介護保険証明書を利用端末へインストールする
- 発行履歴がない場合は、介護DX証明書を申請・取得する
- 2026年5月版の公式手順書では、介護DX証明書の申請・発行は無料
- 証明書の有効期間、利用端末、管理者を台帳で管理し、端末交換前に移行手順を確認する
介護事業所が最初に確認する4点
「どの証明書を使うか」「どの端末に設定するか」「いつ期限が切れるか」「誰が管理・更新するか」を決めます。設定操作が不安な場合は、最新の公式手順書と利用中の介護ソフト会社の案内を照合してください。
介護情報基盤の電子証明書とは
電子証明書は、インターネット上で介護事業所の正当性を確認するための電子的な身分証明です。介護情報基盤では、利用者の資格・認定情報などを扱う介護保険資格確認等WEBサービスへ安全に接続するため、利用端末に証明書を設定します。
ポータルのユーザ登録だけでは、介護WEBサービスの利用準備は完了しません。電子請求受付システムの認証情報を確認し、証明書を選定・取得したうえで、利用する端末へインストールする必要があります。
アカウントのパスワードとは別物です
ログインID・パスワードは利用者を認証し、電子証明書は事業所・端末からの接続を認証します。名称と保管場所を分けて管理してください。
介護保険証明書と介護DX証明書の違い
| 確認結果 | 利用する証明書 | 主な対応 |
|---|---|---|
| 介護保険証明書の発行履歴がある | 介護保険証明書 | 発行済み証明書を利用端末へインストール |
| 介護保険証明書の発行履歴がない | 介護DX証明書 | 新たに申請・取得して利用端末へインストール |
※2026年5月版「セットアップ手順書(電子証明書)」に基づく整理です。証明書名だけで判断せず、電子請求受付システム上の発行履歴を確認してください。

発行履歴を確認せずに介護DX証明書を申請しない
既に介護保険証明書が発行されている事業所は、その証明書を利用端末へインストールします。まず電子請求受付システムへログインし、「証明書」の発行履歴を確認してください。
電子証明書の申請・設定手順
申請・設定前に用意するもの
電子証明書の準備チェックリスト
公式手順書では、電子請求受付システムのログインIDは「KJ」から始まる14桁の英数字と案内されています。複数の事業所番号を管理している法人は、対象事業所の認証情報かを確認してから操作してください。
利用する電子証明書を確認する流れ
電子請求受付システムへログインする
対象事業所のKJから始まるIDとパスワードでログインします。
証明書の発行履歴を確認する
「証明書」メニューで介護保険証明書の発行履歴があるか確認します。
発行履歴に応じて証明書を選ぶ
履歴があれば介護保険証明書、なければ介護DX証明書を選びます。
利用端末と有効期間を記録する
インストール前に端末名、設置場所、管理者、証明書の有効期間を台帳へ記録します。
発行・取得・インストールの流れ
画面名や操作順は端末によって異なります。以下は全体の流れです。実際の操作は、介護情報基盤ポータルが公開する最新の「セットアップ手順書(電子証明書)」を画面の横に開いて進めてください。
証明書発行用パスワードを確認する
紛失している場合は電子請求受付システムで再発行します。モバイル端末から再発行できない操作はPCで行います。
発行履歴を確認し、申請またはダウンロードへ進む
履歴がない場合は介護DX証明書を申請します。履歴がある場合は発行済みの介護保険証明書を選びます。
証明書を利用端末へインストールする
端末の管理者権限で操作し、証明書の保存先と対象ユーザを確認します。Windowsでは手順完了後に再起動します。
証明書の内容を確認する
発行先・発行者・有効期間を確認し、対象事業所の有効な証明書であることを確かめます。
介護WEBサービスへ接続してテストする
実際に利用するブラウザ・ネットワークから接続し、証明書選択や認証でエラーが出ないことを確認します。
2026年5月版手順書の動作保証環境
| 端末 | OS | 主なブラウザ |
|---|---|---|
| Windows PC | Windows 11 | Microsoft Edge、Google Chrome |
| Mac | macOS 15、macOS 26 | Safari、Google Chrome |
| iPhone | iOS 18、iOS 26 | 公式手順書の端末別操作を確認 |
| iPad | iPadOS 18、iPadOS 26 | 公式手順書の端末別操作を確認 |
| Android | Android 13〜16 | 公式手順書の端末別操作を確認 |
※上記は2026年5月版「セットアップ手順書(電子証明書)」の記載です。公開時・設定時は最新手順書の動作保証環境を必ず確認してください。
電子証明書の安全管理とトラブル対応
複数端末・端末交換時の管理
証明書は、介護WEBサービスを利用する端末ごとに設定状況を把握します。拠点名だけでなく、端末管理番号、利用者、証明書種別、有効期間、設定日を記録すると、更新や端末交換時の漏れを防げます。
| 場面 | 確認すること |
|---|---|
| 端末を追加 | 動作保証環境、証明書のインストール、接続テスト |
| 端末を交換 | 旧端末の利用停止、新端末への設定、台帳更新 |
| 端末を廃棄・返却 | 証明書・業務データの削除、社内の廃棄手順 |
| 端末を紛失 | 利用停止の判断、公式窓口・管理者への連絡、事故対応記録 |
有効期限と更新の考え方
証明書をインストールしたら、証明書画面に表示される有効期間を確認してください。公式手順書で一律の更新周期を決めつけず、実際の証明書に表示される期限と最新案内を基準に管理します。
更新漏れを防ぐ運用
証明書の有効期限、利用端末、更新担当者を台帳へ記録し、期限前に確認する社内予定を設定します。担当者の異動・退職時は、認証情報と更新業務を引き継ぎます。
電子証明書のエラー時に確認すること
| 症状 | 主な確認項目 |
|---|---|
| 証明書を選択できない | 対象端末・対象ユーザへ正しくインストールされているか、再起動済みか |
| 証明書が無効と表示される | 有効期間、対象事業所、発行者、端末の日付・時刻 |
| 発行用パスワードが通らない | 全角・半角、前後の空白、最新の発行用パスワードか |
| ダウンロードできない | OS・ブラウザ、管理者権限、ネットワーク、セキュリティ設定 |
| 別事業所の証明書が表示される | ログインID、証明書の発行先、複数事業所の認証情報の取り違え |
エラー画面を問い合わせるときは、事業所番号などの機密情報を不用意に公開せず、発生日時、端末、OS、ブラウザ、操作手順、エラー文を記録します。パスワードや証明書ファイルそのものをメールへ添付しないでください。
証明書を安全に管理するポイント
- 証明書ファイルと発行用パスワードを同じ場所に保存しない
- 共有PCへ設定する場合は、利用者と端末管理者を限定する
- 証明書ファイルを個人メール・私物クラウド・USBメモリで移動しない
- 端末の紛失・廃棄・返却時の停止・削除手順を決める
- 有効期限と設定端末を定期的に棚卸しする
よくある質問
介護DX証明書と介護保険証明書は、どちらを取得すればよいですか?
電子請求受付システムで介護保険証明書の発行履歴を確認します。履歴があれば発行済みの介護保険証明書、履歴がなければ介護DX証明書を利用します。
介護DX証明書の申請・発行は有料ですか?
2026年5月版の公式手順書では、介護DX証明書の申請・発行に費用は発生しないと案内されています。外部事業者へ端末設定を依頼する費用は別です。
証明書発行用パスワードを紛失した場合はどうしますか?
電子請求受付システムで再発行します。モバイル端末から再発行できない操作はPCで行い、最新の公式手順書を確認してください。
電子証明書を入れれば、すぐ介護情報基盤を使えますか?
証明書だけでは完了しません。介護WEBサービスのアカウント、端末、必要に応じてマイナ資格確認アプリや読取機器なども設定します。
電子証明書を切れ目なく運用する
電子証明書は、発行できた時点ではなく、利用端末へ安全に設定され、担当者が更新期限を把握できて初めて運用に使えます。発行者、保管場所、設定担当、更新担当を決め、秘密鍵やパスワードを共有フォルダへ置かないルールを作ります。
有効期限切れ、端末変更、担当者変更が起きると、ログインできても送信だけ失敗することがあります。エラー画面を保存し、発生日時、端末、証明書の期限、直前の変更を添えて公式窓口またはベンダーへ問い合わせると、再発行か設定修正かを切り分けやすくなります。
更新管理台帳に記録する項目
まとめ
介護情報基盤の電子証明書は、最初に発行履歴を確認することが重要です。対象事業所と証明書種別を確かめ、最新の公式手順書に沿って利用端末へ設定し、有効期限と端末交換まで含めて管理しましょう。
費用の全体像は「介護情報基盤の利用料・機器代・助成制度」、読取機器の選定は「カードリーダーの対応機種と設置条件」をあわせて確認してください。
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